ジェームズ・ディ・サント教授は、コーネル医科大学とニューヨークのスローン・ケタリング研究所で医学士と医学博士号を取得し、アラン・フィッシャー博士(フランス、パリのネッケル病院)とクラウス・ラジェフスキー博士(ドイツ、ケルンの遺伝学研究所)のもとで博士研究員としての研修を修了したのち、1999年、パリのパスツール研究所に自身の研究室を設立し、現在はパスツール研究所免疫学部門教授兼フランス医学研究所(Inserm)研究ディレクターを務めている。

ディ・サント教授の主な科学的関心は、マウスとヒトの適応免疫リンパ球(T細胞、B細胞)と自然リンパ球(ILC細胞、NK細胞)の発生と機能における細胞生物学、サイトカイン、転写因子、シグナル伝達経路の分野である。彼の研究室では、一連のヒト化免疫系マウスモデルを開発し、前臨床段階でのヒト免疫の詳細な解析を可能にし、ヒト感染症の治療に応用している。最近では、鼻腔スワブサンプルを用いた統合システム免疫学的アプローチを開発し、健常人および呼吸器疾患患者におけるヒト粘膜免疫の評価を行っている。これは、石井健教授(東京大学医科学研究所国際ワクチンデザイン研究センター)との国際研究共同ユニット「粘膜イミュノミクス(Mucosal Immunomics)」にも応用される予定である。